管理組合が機能しなくなったマンション|住民の無関心が招いた結末
※本記事は一般的な判断材料の整理を目的としたものであり、特定の物件の価値・安全性・将来性を断定するものではありません。最終的な判断は不動産会社・管理会社・各種資料の確認に基づいて行ってください。
管理組合が機能しなくなったマンション|住民の無関心が招いた結末
「マンションは立地がすべて。」
そう言われることがあります。
確かに立地は重要です。
駅から近い。
買い物が便利。
学校が近い。
将来売却しやすい。
どれも大切な要素です。
しかし実際にマンション購入後の満足度や資産価値を左右するのは、立地だけではありません。
見落とされがちなのが、
管理組合が機能しているかどうか
です。
Aさんがそれに気付いたのは、マンション購入から10年以上が経過してからでした。
購入当時は気にもしていなかった管理組合。
しかし後になって振り返ると、
マンションの未来を決めていたのは管理組合だったのです。
購入時は問題が見えなかった
Aさんが購入したのは築9年のマンションでした。
駅徒歩7分。
総戸数120戸。
価格も相場並み。
エントランスは綺麗でした。
共用廊下も清掃されています。
ゴミ置き場も整理されていました。
見た目に問題はありません。
不動産会社からも、
「管理状態は良好です」
と言われました。
実際、その時点では大きな問題はありませんでした。
総会には誰も出ない
入居後、
毎年管理組合総会の案内が届きます。
しかし出席したことはありません。
委任状を出して終わり。
周囲の住民も同じでした。
総会出席率は年々低下します。
20%。
15%。
10%。
最終的には5%程度になりました。
しかし誰も危機感を持っていませんでした。
理事会も人手不足になる
総会出席率が下がると、
理事会の人材も不足します。
理事になりたがる人がいません。
仕事が忙しい。
高齢で負担が大きい。
責任を負いたくない。
その結果、
毎年同じ人が理事を続けることになります。
一部の人だけが支える
理事会は少数の住民で回されます。
熱心な人が頑張る。
しかし限界があります。
数年続くと疲れます。
新しい人も入ってこない。
結果として、
理事会そのものが弱体化していきます。
管理会社任せになる
理事会が弱くなると、
管理会社への依存が強くなります。
管理会社が提案する。
理事会が承認する。
住民は関心を持たない。
そんな状態になります。
管理会社は悪くありません。
しかし本来の主役は管理組合です。
意思決定まで管理会社任せにすると問題が起きます。
修繕積立金不足の兆候
築15年頃になると、
長期修繕計画の見直しが行われます。
そこで判明したのが、
修繕積立金不足でした。
工事費が上がっている。
資材価格も上昇している。
現在の積立金では足りない。
管理会社は何年も前から警告していました。
しかし理事会も総会も十分に機能していませんでした。
誰も決断できない
修繕積立金を上げるべきか。
大規模修繕をどうするか。
借入をするのか。
一時金を徴収するのか。
本来なら理事会と総会で議論する内容です。
しかし機能していない管理組合では決められません。
問題だけが大きくなっていきます。
大規模修繕が延期される
最終的に大規模修繕は延期されました。
資金不足。
合意形成不足。
理事不足。
理由はいくつもあります。
しかし建物は待ってくれません。
外壁は劣化します。
設備も古くなります。
防水性能も落ちます。
建物の印象が変わる
築20年が近づく頃には、
共用部分の傷みが目立つようになりました。
エントランスの古さ。
廊下の劣化。
設備の不具合。
以前は綺麗だったマンションが、
少しずつ古びて見えるようになります。
住民も不満を感じ始めました。
住民同士の対立
問題が表面化すると、
今度は住民同士の対立が始まります。
値上げ反対派。
賛成派。
管理会社批判。
理事会批判。
それまで無関心だった人も、
負担増の話になると参加します。
しかし信頼関係ができていないため、
議論はまとまりません。
売却で初めて気付く
Aさんは住み替えを考えました。
そこで不動産会社に相談します。
すると、
「管理組合の状況が少し気になります」
と言われました。
購入希望者は議事録を確認します。
修繕積立金不足。
理事不足。
修繕延期。
管理組合機能低下。
こうした情報は見られてしまいます。
売れにくくなる
立地は良い。
価格も妥当。
それでも売却に時間がかかります。
最近の購入者は管理状態を見ています。
管理組合が機能していないマンションは敬遠されることもあります。
つまり、
管理組合の問題は資産価値にも影響するのです。
なぜここまで悪化したのか
振り返ると原因は一つでした。
住民の無関心です。
総会に出ない。
議事録を読まない。
理事をやらない。
管理組合に関心を持たない。
これが積み重なりました。
管理組合は住民の会社
よく言われる例えがあります。
管理組合は住民が共同経営する会社のようなものです。
理事会は取締役。
総会は株主総会。
誰も参加しなければ会社は機能しません。
マンションも同じです。
最近増えている課題
全国的に、
管理組合の機能低下は増えています。
高齢化。
理事不足。
総会出席率低下。
修繕積立金不足。
国土交通省も問題視しているテーマです。
特に築20年以上のマンションでは注意が必要です。
購入前に確認したいポイント
中古マンション購入時には、
次の資料を確認したいところです。
・総会議事録
・理事会議事録
・総会出席率
・修繕積立金残高
・長期修繕計画
・管理組合の活動状況
これだけでも管理状態がかなり見えてきます。
本当に怖いのは建物ではない
古いマンションでも管理が良い物件はあります。
逆に築浅でも管理が悪い物件もあります。
つまり本当に怖いのは建物の古さではありません。
管理組合が機能しなくなることです。
まとめ
管理組合が機能しなくなったマンションでは、
理事不足。
修繕積立金不足。
大規模修繕延期。
住民対立。
資産価値低下。
といった問題が発生することがあります。
しかも問題は突然起きるわけではありません。
何年もかけて少しずつ進行します。
だからこそマンション購入では、
立地や価格だけでなく、
管理組合が機能しているかどうかも確認したいところです。
それは将来の住み心地だけでなく、資産価値を守るためにも重要なポイントなのかもしれません。
将来売却できるか不安な方へ
マンションは「購入時」だけでなく、 将来「売れるか」も重要です。
築年数・管理状態・戸数によっては、 売却時に苦戦するケースもあります。
現在の売却相場や、 売却しやすさを整理しておくことで、 購入判断の参考になります。
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