管理費が高すぎて売れなかったマンション
※本記事は一般的な判断材料の整理を目的としたものであり、特定の物件の価値・安全性・将来性を断定するものではありません。最終的な判断は不動産会社・管理会社・各種資料の確認に基づいて行ってください。
管理費が高すぎて売れなかったマンション|購入希望者が離れていった意外な理由
「駅も近いし、マンションも綺麗なのに、なぜ売れないのだろう。」
Aさんは不動産会社から送られてくる販売状況レポートを見ながら悩んでいました。
駅徒歩4分。
築17年。
大型スーパーまで徒歩3分。
人気学区。
エントランスも豪華です。
外壁も綺麗。
大規模修繕も実施済み。
立地だけを見れば、十分売れる条件が揃っていました。
実際、販売開始直後は問い合わせも多くありました。
内覧も次々と入ります。
しかし不思議なことに契約になりません。
最初は価格が原因だと思いました。
ところが価格を下げても状況は変わりません。
やがてAさんは、不動産会社からある言葉を聞きます。
「皆さん、管理費を見て購入を見送っているようです。」
その時初めて、
管理費の高さが売却に大きく影響していることに気付いたのです。
購入時は気にならなかった
Aさんが購入したのは10年以上前でした。
当時は共働き。
世帯年収は1,300万円。
住宅ローンも問題なく通りました。
管理費は月25,000円。
修繕積立金は15,000円。
合計40,000円です。
少し高いとは思いました。
しかし、
「駅近だから仕方ない」
「共用施設が充実しているから」
と考えていました。
実際、その頃は気にならなかったのです。
豪華な共用施設が魅力だった
このマンションには様々な共用施設がありました。
ラウンジ。
ゲストルーム。
キッズルーム。
パーティールーム。
コンシェルジュサービス。
24時間有人管理。
購入当時は大きな魅力でした。
友人が来ても自慢できます。
高級感もあります。
管理費が高いことにも納得していました。
時間が経つと使わなくなる
しかし生活は変わります。
子どもが生まれる。
仕事が忙しくなる。
利用頻度は徐々に減っていきました。
ラウンジは年に数回。
ゲストルームもほとんど使わない。
パーティールームも利用しない。
それでも管理費は払い続けます。
管理費は少しずつ上がっていく
築年数が進むにつれ、
管理費改定も行われました。
人件費上昇。
電気代上昇。
設備維持費増加。
管理費は、
25,000円
↓
28,000円
↓
32,000円
へ上昇します。
さらに修繕積立金も値上げされました。
合計で月6万円を超える
売却時には、
管理費32,000円
修繕積立金30,000円
合計62,000円
になっていました。
Aさん自身も、
改めて数字を見ると驚きました。
売却活動を開始
子どもの進学をきっかけに住み替えを検討します。
立地は良い。
人気エリア。
資産価値もある。
売却に苦労するとは思っていませんでした。
内覧時の反応は良い
購入希望者は皆、
物件そのものには好印象でした。
「立地が良いですね。」
「共用部分も綺麗ですね。」
「管理状態も悪くなさそうですね。」
しかしその後の反応が違いました。
管理費を見て悩む
資料を持ち帰った後、
連絡が来なくなります。
理由を聞くと、
管理費と修繕積立金でした。
購入希望者は計算していたのです。
住宅ローン以外の負担
例えば、
住宅ローン 15万円
管理費・修繕積立金 6万円
合計21万円
になります。
購入希望者からすると、
住宅ローンが1ランク上の物件を買うのと同じ感覚です。
比較される時代
近隣の競合物件を見ると、
管理費+修繕積立金
=3万円台
というマンションもあります。
差額は月3万円。
年間36万円。
10年で360万円。
購入希望者はそこまで計算します。
若い世代ほど敏感
最近の購入希望者は、
毎月の固定費を重視します。
住宅ローンだけではありません。
管理費。
修繕積立金。
駐車場代。
固定資産税。
トータルで判断します。
「高級マンションだから」では通用しない
以前は、
高級マンションだから管理費が高い。
それで納得する人もいました。
しかし今は違います。
物価上昇。
教育費増加。
金利上昇への不安。
家計への意識が高まっています。
タワマンにも同じ問題がある
特にタワーマンションでは顕著です。
管理費。
修繕積立金。
駐車場代。
合計で月10万円近くになるケースもあります。
その結果、
売却時に苦戦することもあります。
管理費が高いことは悪いのか
ここで誤解してはいけません。
管理費が高いこと自体が悪いわけではありません。
問題は、
支払う価値が購入希望者に伝わるかです。
利用しない共用施設。
利用頻度の低いサービス。
そこに高額な維持費がかかっていると、
敬遠されることがあります。
管理費は下がらない
もう一つの問題があります。
管理費は基本的に下がりにくいのです。
人件費。
光熱費。
設備維持費。
多くは上昇傾向です。
購入希望者もそれを知っています。
管理組合も悩んでいた
実は管理組合でも議論されていました。
共用施設の縮小。
管理方式見直し。
コスト削減。
しかし住民の意見はまとまりません。
結果として現状維持になっていました。
売却価格を下げる
最終的にAさんは価格を下げます。
それでもすぐには売れません。
購入希望者は、
価格だけでなく維持費も見ているからです。
本当に売れやすいマンションとは
最近の市場では、
立地だけではなく、
維持費も重要です。
管理費が適正。
修繕積立金が健全。
長期修繕計画も問題ない。
そうしたマンションの方が売れやすい傾向があります。
購入前に確認したいこと
中古マンションを購入する時は、
物件価格だけではなく、
管理費と修繕積立金の合計額を確認したいところです。
さらに、
・過去の値上げ履歴
・将来の値上げ予定
・共用施設維持費
・長期修繕計画
も重要です。
まとめ
管理費が高すぎて売れなかったマンションは実際に存在します。
立地が良くても、
外観が綺麗でも、
購入希望者は毎月の維持費を見ています。
住宅ローンだけでなく、
管理費や修繕積立金まで含めて家計を考える時代です。
だからこそマンション購入では、
価格だけではなく維持費にも目を向けることが重要です。
Aさんが後悔したのは、
管理費が高かったことではありません。
将来の購入希望者も同じように維持費を気にすることを想像していなかったことだったのかもしれません。
将来売却できるか不安な方へ
マンションは「購入時」だけでなく、 将来「売れるか」も重要です。
築年数・管理状態・戸数によっては、 売却時に苦戦するケースもあります。
現在の売却相場や、 売却しやすさを整理しておくことで、 購入判断の参考になります。
※広告を含みます

