「最悪売ればいい」が通用しなかったマンションの話|住み替えで初めて知った現実
※本記事は一般的な判断材料の整理を目的としたものであり、特定の物件の価値・安全性・将来性を断定するものではありません。最終的な判断は不動産会社・管理会社・各種資料の確認に基づいて行ってください。
「最悪売ればいい」が通用しなかったマンションの話|住み替えで初めて知った現実
「最悪、売ればいいと思っていました。」
マンション購入を決めた時、Aさん夫婦はそう考えていました。
世帯年収は900万円。
住宅ローンは4,800万円。
少し背伸びした金額ではありましたが、共働きであれば十分返済できる計画です。
駅から徒歩6分。
人気エリア。
築浅マンション。
不動産会社からも、
「この立地なら将来も安心ですよ」
と言われていました。
そのため夫婦は、
「もし家計が厳しくなっても売却すればいい」
と考えていたのです。
しかし、その考えは10年後に大きく変わることになります。
購入当時は何の不安もなかった
購入したのは築5年の中古マンションでした。
総戸数120戸。
駅近。
管理会社も大手です。
見学した時には、
エントランスも綺麗でした。
共用部分も清潔です。
周辺環境も良好でした。
購入希望者も複数いたため、
「人気物件なんだ」
と感じていました。
夫婦は迷わず購入を決断します。
住宅ローンは問題なく返済できていた
購入後しばらくは順調でした。
共働きです。
ボーナスもあります。
住宅ローン返済も問題ありません。
毎月の支払いは少し大変でしたが、
想定の範囲内でした。
しかし生活は少しずつ変化していきます。
子どもの教育費が増え始めた
購入から数年後。
子どもが成長します。
塾代。
習い事。
受験費用。
教育費は想像以上に増えていきました。
さらに物価上昇も重なります。
食費。
光熱費。
保険料。
あらゆる支出が増加しました。
修繕積立金も上がっていた
気付けば修繕積立金も上昇していました。
購入時
14,000円
現在
32,000円
管理費と合わせると、
毎月5万円近い維持費になっています。
住宅ローン以外の固定費が重くなっていたのです。
住み替えを決断
子どもの進学を機に、
夫婦は住み替えを考えました。
「売れば大丈夫」
そう思っていました。
駅近です。
人気エリアです。
購入時より価格も上がっていると思っていました。
しかし査定結果は想定より厳しいものでした。
思ったより高く売れない
査定額は購入時と大きく変わりませんでした。
さらに不動産会社から言われます。
「この価格ですぐ売れるとは限りません。」
夫婦は驚きました。
なぜなのでしょうか。
周辺に競合が増えていた
理由の一つは競合です。
駅周辺には新しいマンションが増えていました。
築15年近いAさんのマンションより、
築浅マンションを選ぶ人もいます。
購入希望者は比較します。
駅近だけでは差別化できなくなっていました。
修繕積立金がネックになった
さらに大きかったのは維持費です。
購入希望者は、
住宅ローン返済額だけを見ているわけではありません。
- 管理費
- 修繕積立金
- 固定資産税
まで考えています。
月3万円を超える修繕積立金は、
購入希望者にとって負担に見えました。
管理組合資料も見られていた
最近の購入希望者は、
長期修繕計画や議事録を見ることがあります。
そこには、
- 修繕積立金値上げ
- 積立不足懸念
- 将来の工事費増加
についての記載がありました。
大きな問題ではなくても、
不安材料になります。
残債割れの可能性
住宅ローン残高を確認したAさんは焦りました。
希望価格で売れなければ、
ローンを完済できない可能性があります。
いわゆる残債割れです。
購入時に考えていた
「最悪売ればいい」
という選択肢が、
思ったほど簡単ではなかったのです。
不動産会社の一言
担当者はこう言いました。
「売れないわけではありません。」
「ただし希望価格で売れるとは限りません。」
Aさんはその言葉が印象に残りました。
確かにその通りでした。
売却自体はできます。
しかし思い通りの価格で売れるとは限らないのです。
「売ればいい」は計画ではなく願望だった
振り返ると、
Aさん夫婦は購入時に、
売却を前提とした資金計画を立てていませんでした。
ただ、
「駅近だから大丈夫」
「人気エリアだから大丈夫」
と思っていただけです。
つまり、
「売ればいい」
は計画ではなく願望だったのです。
売却で苦戦しやすいマンションの特徴
一般的に次のような条件は注意が必要です。
修繕積立金が高い
維持費負担が重くなります。
管理費が高い
毎月の総支払額が増えます。
築年数が進んでいる
競合が増えます。
管理組合に不安がある
議事録で確認されることがあります。
周辺に新築が多い
比較対象が増えます。
購入前に確認したいポイント
将来売却も考えるなら、
次の項目を確認したいところです。
- 修繕積立金の推移
- 長期修繕計画
- 管理組合議事録
- 周辺の供給状況
- 過去の売却事例
「今住めるか」だけではなく、
「将来売れるか」も考える必要があります。
まとめ
マンション購入時に
「最悪売ればいい」
と考える人は少なくありません。
しかし実際の売却は、
立地だけでは決まりません。
修繕積立金。
管理組合。
築年数。
競合物件。
様々な要素が影響します。
売却は最後の保険ではありますが、
万能な解決策ではありません。
だからこそ購入前には、
将来の売却まで見据えて物件を確認することが大切です。
「売ればいい」ではなく、
「本当に売れるだろうか」
という視点を持つことで、将来の後悔を減らせるかもしれません。
将来売却できるか不安な方へ
マンションは「購入時」だけでなく、 将来「売れるか」も重要です。
築年数・管理状態・戸数によっては、 売却時に苦戦するケースもあります。
現在の売却相場や、 売却しやすさを整理しておくことで、 購入判断の参考になります。
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