共働きローンで後悔する人の共通点とは?マンション購入前に考えたいポイント

この記事でわかること
  • 共働きローンとは?
  • 共働きローンで後悔する人の共通点
  • 後悔するケース1|共働き収入がずっと続く前提だった
公開日 更新日 著者 ソプナビ編集部

※本記事は一般的な判断材料の整理を目的としたものであり、特定の物件の価値・安全性・将来性を断定するものではありません。最終的な判断は不動産会社・管理会社・各種資料の確認に基づいて行ってください。

結論:共働きローンで後悔しやすいのは、現在の夫婦収入が住宅ローン完済まで続くことを前提に、借入額を大きくし過ぎたケースです。

共働きであれば、単独年収では手が届かないマンションも購入できる可能性があります。しかし、育児休業・時短勤務・転職・病気・介護などで片方の収入が減ると、家計の余裕が急になくなることがあります。

住宅ローンの審査に通ることと、将来にわたって無理なく返済できることは同じではありません。

この記事では、共働きローンで後悔する人の共通点、購入後に起こりやすい問題、契約前に確認しておきたいポイントを詳しく整理します。

共働きローンとは?

共働きローンという言葉は、夫婦の収入を利用して住宅を購入する方法全般を指して使われます。

主な借り方には、次のようなものがあります。

  • 夫婦がそれぞれ住宅ローンを契約するペアローン
  • 夫婦の収入を合算して一つの住宅ローンを組む収入合算
  • 一方が主債務者、もう一方が連帯保証人・連帯債務者になる方法
  • 一方の収入だけで借り、夫婦で生活費を分担する方法

夫婦の収入を合わせることで借入可能額が増える一方、返済計画が二人の就労状況に左右されやすくなります。

共働き前提ローンの注意点もあわせて確認してください。

共働きローンで後悔する人の共通点

共働きローンで後悔するケースには、いくつかの共通点があります。

  • 夫婦とも現在の収入を長期間維持できる前提で借りている
  • 金融機関から借りられる上限に近い金額を借りている
  • 片方の収入が減った場合の返済計画を作っていない
  • 育休・時短勤務後の手取り収入を試算していない
  • 教育費や保育料を十分に見込んでいない
  • 管理費・修繕積立金などを住宅ローンと分けて考えている
  • 購入後の貯蓄額を確認していない
  • 将来の売却や住み替えを考えていない

最も注意したいのは、現在の世帯年収だけを見て「このくらいなら払える」と判断してしまうことです。

共働き世帯は世帯年収が高く見えますが、収入が二人に分かれている分、どちらかの働き方が変わったときの影響も大きくなります。

後悔するケース1|共働き収入がずっと続く前提だった

住宅ローンは、30年や35年といった長期間にわたって返済するのが一般的です。

その間、夫婦ともに現在と同じ会社・勤務時間・収入で働き続けられるとは限りません。

将来、次のような変化が起こる可能性があります。

  • 出産・育児休業
  • 時短勤務への変更
  • 転職による収入減少
  • 病気やけがによる休職
  • 親の介護による勤務時間の減少
  • 会社の業績悪化による賞与・残業代の減少
  • 子育てや家庭事情による退職

二人の収入がそろっていれば返済できても、一人分の収入が減ると、住宅ローンだけで家計の大部分を占めることがあります。

共働き終了で住宅ローンが危険になる理由も参考にしてください。

後悔するケース2|借入可能額を購入予算にしてしまった

金融機関が提示する借入可能額は、審査上借りられる可能性がある金額です。

その金額を、そのまま安心して購入できる予算と考えるのは危険です。

住宅購入後には、住宅ローン以外にも次のような支出があります。

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 固定資産税
  • 駐車場・駐輪場代
  • 火災保険・地震保険
  • 家具・家電の買い替え
  • 専有部分の設備修理・交換
  • 教育費・保育料
  • 老後資金の積立

住宅ローン審査では、将来の教育費や修繕積立金の値上げまで家計ごと判定してくれるわけではありません。

「借りられる金額」ではなく、「収入が減っても生活と貯蓄を維持できる金額」を基準に考える必要があります。

「買える価格」と「安心して住める価格」は違うも確認しておきましょう。

後悔するケース3|育休・時短勤務後の収入を計算していなかった

夫婦ともフルタイムで働いている時点では、住宅ローン返済に余裕があるように見えることがあります。

しかし、出産後に育児休業や時短勤務を利用すると、手取り収入が減る可能性があります。

一方で、子どもが生まれると支出は増えやすくなります。

  • 保育料
  • 食費・日用品費
  • 医療費
  • 衣類・育児用品
  • 習い事
  • 学童保育
  • 進学費用

収入が減る時期と支出が増える時期が重なるため、購入時より家計が厳しくなるケースがあります。

契約前には、少なくとも次の3パターンで家計を確認しておくと安心です。

  • 夫婦とも現在の収入が続く場合
  • 片方が時短勤務になった場合
  • 片方の収入が一時的になくなった場合

後悔するケース4|教育費を軽く考えていた

住宅購入時に子どもが小さい場合、教育費の負担を実感しにくいことがあります。

しかし、子どもの成長とともに、塾・習い事・受験・大学進学などの支出が増えていきます。

住宅ローン返済と教育費の負担が重なると、次のような状況になりやすくなります。

  • 毎月貯金できなくなる
  • 賞与を住宅ローンや教育費に充てる
  • 老後資金の積立を止める
  • 旅行やレジャーを大きく減らす
  • 教育ローンや奨学金への依存が増える

住宅ローンを完済できるかだけでなく、子どもの進学時期に必要な資金を確保できるかも確認しましょう。

住宅ローンと教育費が重なると危険?では、教育費との重なりについて詳しく整理しています。

後悔するケース5|住宅ローン以外の固定費を見落としていた

マンション購入後の住居費は、住宅ローン返済額だけではありません。

例えば、毎月の住宅ローンが20万円でも、管理費・修繕積立金・駐車場代を加えると、住居費が25万円以上になることがあります。

さらに、固定資産税は毎月引き落とされる費用ではないため、購入前の家計試算から抜けやすい支出です。

毎月の住居費は、次のように合計して考えます。

  • 住宅ローン返済額
  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 駐車場・駐輪場代
  • 固定資産税の月割額
  • 保険料の月割額
  • 将来の設備交換に備える積立

マンション購入で見落とされやすい固定費も参考になります。

後悔するケース6|修繕積立金の値上げを想定していなかった

修繕積立金は、購入時の金額が将来も続くとは限りません。

新築マンションなどでは、当初の負担を低く見せるために修繕積立金を低めに設定し、数年ごとに増額する計画になっている場合があります。

また、長期修繕計画の見直しや工事費上昇によって、予定以上の値上げが必要になる可能性もあります。

共働き収入が減った時期に修繕積立金の値上げが重なると、家計への影響が大きくなります。

購入前には、次の点を確認しましょう。

  • 現在の修繕積立金額
  • 段階増額方式か均等積立方式か
  • 将来の値上げ予定
  • 長期修繕計画の更新時期
  • 修繕積立金の残高
  • 一時金徴収や借入れの予定

修繕積立金の不安まとめも確認しておきましょう。

後悔するケース7|毎月返済できても貯金ができなかった

住宅ローンを遅れずに返済できていても、毎月ほとんど貯蓄できない状態では、家計に余裕があるとはいえません。

貯金ができないと、次のような支出に対応しにくくなります。

  • 病気・休職による収入減少
  • 家電や給湯器の故障
  • 子どもの進学費用
  • 自動車の買い替え
  • 親の介護費用
  • 住宅ローン金利の上昇

購入後も、生活防衛資金と将来資金を継続して積み立てられるか確認することが重要です。

住宅ローンで貯金できない理由とは?も参考にしてください。

後悔するケース8|ペアローンの仕組みを理解していなかった

ペアローンでは、夫婦それぞれが別々の住宅ローンを契約します。

借入可能額を増やしやすく、夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられる場合がある一方で、注意点もあります。

  • 住宅ローン契約が2本になる
  • 諸費用がそれぞれにかかる場合がある
  • 夫婦それぞれが返済義務を負う
  • 片方が死亡しても、もう片方のローンは原則として残る
  • 離婚時の債務・所有権整理が複雑になる
  • 片方だけで住宅を維持できない場合がある

団体信用生命保険の対象範囲や、所有持分と返済負担の割合も契約前に確認しておきましょう。

後悔するケース9|離婚・別居時に住宅を処分できなかった

ペアローンや収入合算では、離婚や別居が発生したときに問題が複雑になりやすくなります。

例えば、次のような問題が考えられます。

  • どちらが住宅に住み続けるか決まらない
  • 一人の収入では住宅ローンを引き継げない
  • 住宅を売却してもローンを完済できない
  • 所有名義と返済負担が一致しない
  • 連帯保証・連帯債務から外れられない

離婚を前提に住宅を買う必要はありませんが、長期契約である以上、万一のときにどのような問題が起こるか理解しておくことは大切です。

後悔するケース10|苦しくなったら売ればよいと考えていた

住宅ローン返済が苦しくなったときに、「マンションを売れば解決できる」と考える方もいます。

しかし、売却価格が住宅ローン残高を下回る場合、差額を自己資金で支払わなければ売却できないことがあります。

特に高額な共働きローンでは、購入直後のローン残高が大きいため、相場下落や売却費用の影響を受けやすくなります。

購入前には、次の点も確認しましょう。

  • 周辺の中古マンション成約相場
  • 同じマンションの売出し履歴
  • 駅距離・築年数・管理状態
  • 需要のある間取りか
  • 住宅ローン残高の減り方
  • 売却時の仲介手数料などの費用

中古マンションで出口戦略が重要な理由も確認してください。

共働きローンで後悔しにくい人の特徴

共働きローンを利用しても、必ず後悔するわけではありません。

比較的安心して返済しやすいのは、次のような世帯です。

  • 片方の収入が減った場合の家計を試算している
  • 借入可能額より低い金額に抑えている
  • 購入後も十分な生活防衛資金が残る
  • 教育費を住宅購入資金と分けて準備している
  • 毎月一定額を貯蓄できる
  • 管理費・修繕積立金の将来負担を確認している
  • 金利上昇時の返済額を確認している
  • 売却しやすい物件条件を意識している

重要なのは、共働きであること自体ではなく、収入が変化しても対応できる余白を残しているかどうかです。

契約前に確認したい家計シミュレーション

共働きローンを検討するときは、現在の家計だけでなく、複数の将来シナリオで試算しましょう。

現在の共働き収入が続く場合

住宅ローン、管理費、修繕積立金、固定資産税を支払った後に、毎月いくら貯蓄できるかを確認します。

片方が時短勤務になる場合

時短勤務後の手取り収入と、保育料・教育費などの増加を反映します。

片方の収入が一時的になくなる場合

育休・休職・退職などで、一人分の収入だけになった場合でも一定期間生活できるかを確認します。

金利が上昇した場合

変動金利を利用する場合は、現在より金利が上昇した場合の返済額も試算しておきます。

修繕積立金が値上がりした場合

修繕積立金が月1万円、2万円増えても家計を維持できるか確認します。

共働きローンを組む前のチェックリスト

  • 片方の収入だけでも最低限の生活を維持できるか
  • 時短勤務後の手取り額を確認したか
  • 教育費を含めた長期家計表を作成したか
  • 住宅ローン以外の住居費をすべて合計したか
  • 購入後も生活防衛資金が残るか
  • 毎月・毎年の貯蓄額を確認したか
  • ボーナス返済に依存していないか
  • 金利上昇時の返済額を確認したか
  • 修繕積立金の値上げ予定を確認したか
  • ペアローン・収入合算の契約内容を理解したか
  • 団体信用生命保険の対象範囲を確認したか
  • 将来売却しやすい物件か確認したか

共働きローンで重要なのは「今払えるか」だけではない

共働きローンでは、現在の世帯年収を基準にすれば、高額な物件も購入できる可能性があります。

しかし、住宅ローンは長期間続きます。育児、転職、病気、介護、教育費などによって、収入と支出は変化します。

購入判断では、次の点まで確認することが重要です。

  • 片方の収入が減っても返済できるか
  • 教育費と住宅ローンが重なっても貯蓄できるか
  • 管理費・修繕積立金が上がっても対応できるか
  • 老後資金を継続して準備できるか
  • 必要になったときに売却・住み替えできるか

共働きだから余裕があるのではなく、共働き収入が変化しても耐えられる購入予算にすることが大切です。

まとめ|共働き収入に頼り過ぎない返済計画を

共働きローンで後悔する人に多いのは、現在の世帯年収だけを基準に借入額を決めてしまったケースです。

夫婦とも働き続けられる間は問題がなくても、育休・時短勤務・教育費・修繕積立金の値上げなどが重なると、家計の余裕が急に失われることがあります。

契約前には、住宅ローンの返済額だけでなく、管理費、修繕積立金、固定資産税、教育費、貯蓄額まで含めて確認しましょう。

「共働きなら買えるか」ではなく、「働き方が変わっても安心して住み続けられるか」を基準に判断することが、後悔を減らすポイントです。

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